大型トラックの免許を1番安く取る方法は?
一発試験や補助金はどうなの?
本記事ではあなたのこんな疑問にお答えします。
- 大型免許を安く取る3つの方法
- 大型免許を1番安く取る方法
- 大型免許を無料で取る裏技
結論、大型免許は合宿免許と補助金を併用すると1番安く取得できます。
一発試験だと費用は安いですが1日で取れるわけではなく、取得までの条件が非常に厳しいためおすすめしません。
本記事では大型免許を1番安く取得する方法と費用、補助金を申請して大型免許を取るまでの手順も合わせて解説するのでぜひ参考にしてください。
当ブログ「toradorablog」の筆者は大型免許を合宿免許にて安く取得し、トラック運転手として働いています。それらの経験をもとに解説します。
大型免許の受験資格と条件は?
大型免許(大型自動車運転免許)を取得すると、以下の条件の車種を運転できます。
- 車両総重量:11t(11,000kg)以上
- 最大積載量:6.5t(6,500kg)以上
- 乗車定員:30人以上
例:大型トラック・タンクローリー・ダンプカー等の仕事に必要
2022年5月12日までは大型免許は21歳以上からしか取得できませんでした。
しかし、2022年5月13日から施行された改正道路交通法(警察庁資料)により、一定の条件を満たせば19歳からでも大型免許を取得できるようになりました。
受験資格 | 改正前 | 改正後(2022年5月13日以降) |
大型免許 | 21歳以上かつ、普通免許等保有3年以上 | 特別な教習を修了した者19歳以上かつ、普通免許等保有1年以上 |
中型免許 | 20歳以上かつ、普通免許等保有2年以上 | 同上 |
大型免許は上記の受験資格を満たしたうえで、以下の適性試験にも合格する必要があります。
視力 | 片目:0.5以上 両目:0.8以上 |
深視力 | 三棹(さんかん)法の奥行知覚検査器により2.5メートルの距離で3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること。 |
色彩識別能力 | 赤色、青色、黄色の識別ができること。 |
聴力 | 両耳の聴力が10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること。(補聴器可) |
運動能力 | 一般的な運転装備で運転できること。 |
たとえば18歳で普通免許を取得し、取得から1年以上経っている健康状態が良好な19歳の人であれば問題なく大型免許を取得可能です。
大型トラックの免許を安く取る3つの方法
大型免許を安く取得する方法は以下の3つです。
- 一発試験
- 合宿免許
- 教育訓練給付金制度(ハローワーク補助金)
方法①一発試験
一発試験とは、直接免許センターや試験場に行き試験を受ける取得方法です。
教習所に通って取得するよりも、10万円以上安い金額で取れるのが一発試験の最大のメリットです。
- 適性検査(視力や聴力)
- 構内試験(仮免試験)
- 路上講習(10時間)
- 路上試験(本試験)
- 取得時講習
- 免許交付(暗証番号設定)
- 運転免許証
- 仮運転免許証(本試験に必要)
- 路上練習申告書(本試験に必要)
- 証明写真
- 手数料
- 試験手数料:4100円
- 免許証交付手数料:2050円
- 試験車使用料:2500円
- 取得時講習:22000円
- 合計:30650円
※試験を受ける施設や地域によって変動。再試験を受ける度に上記の金額がかかる。
一発試験の注意点として、名前からよく勘違いされがちですが、一発試験と言っても1日で終わるわけではありません。
路上講習には10時間の路上練習走行が必要であり、1日2時間を上限としているため最低でも5日以上かかります。
さらに路上講習の際は助手席に「3年以上大型免許の運転経験がある方」が同乗する必要があります。
そのため、一発試験は費用が安く済むのですが、教習所で取得するよりもかなりハードルが高いのがデメリットです。
ぶっちゃけ、トラック関連になんのコネもない個人が一発試験で取得するのは不可能でしょう。
そのため、これから解説する方法が現実的であり一番安く取得できます。
方法②合宿免許
合宿免許は通学免許よりも5〜10万円ほど安く取得可能です。
さらに取得期間も8t(トン)限定など所持免許によっては、最短7日ほどで取れるメリットもあります。
また、通学の場合はどの教習所も大型自動車や特殊車両の保有台数が少ないため、なかなか希望の時間に予約が取れないことも珍しくありません。
そのため、費用や取得日数、スケジュールの面でも教習所で大型免許を取得するなら合宿免許がおすすめです。
予約サイトにて合宿免許を予約すると、早割りや独自のキャンペーンなどでさらに安くなるプラン(ローン可)もあるのでぜひ利用しましょう。
以下の記事では大型免許を安く取りたい人におすすめの合宿免許予約サイトを解説しているのでぜひ参考にしてください。
方法③教育訓練給付金制度(ハローワーク補助金)
教育訓練給付金制度とは、働く人の能力アップの支援、離職中の方の再就職を促進するための雇用保険の給付金制度です。
大型・第二種・中型などさまざまな免許が対象になっています。
一定期間、雇用保険に加入している方なら教習料金の約20%(最大10万円上限)が教習所卒業後に国から支給されます。
たとえば普通免許しかもっていない方が大型免許を取得するために教習所に通った場合、約35万円かかります。
しかし、教育訓練給付金制度を利用すると35万円の20%ですので、7万円も返ってくる計算です。
制度を利用するなら、自動車教習所に通う前にハローワークに行って申請する必要があります。
以上の3つが通常よりも安く大型免許を取得する方法です。
それでは、私も利用した大型免許を一番安く取得する方法を解説します。
大型トラックの免許は補助金と合宿免許の組み合わせが1番安く取れる!
大型トラックの免許は、教育訓練給付金制度(ハローワーク補助金)を合宿免許で利用するのが一番安く取れます。
補助金と合宿免許を併用すると通常35万円かかったはずの金額がなんと24万円になるので、約11万円もお得になる計算です。
安くなった分、フォークリフト、けん引、玉掛けなどの免許を追加で取ることもできますね。
費用だけ見ると一発試験のほうが安いですが、結局5日以上必要なことや路上教習に必要な車両と教官の用意に対応するのは現実的ではありません。
そのため、これから大型免許を取るなら補助金+合宿免許が一番コスパがいいのです!
大型免許の補助金を個人が受ける条件
教育訓練給付金制度(ハローワーク補助金)を利用する場合は、以下の条件をクリアしている必要があります。
- 現在の職場で1年以上働いている(雇用保険加入期間が満1年以上)
- 現在、離職中であっても、入校日当日が離職して1年以内でかつ、前職で1年以上雇用保険に加入していた
- 65才以下
- 入校日当日に前回の利用開始から3年以上経過している
- 雇用保険に3年以上加入している
- 現在の職場で3年未満であっても、離職から再就職までの期間が1年未満かつ前職との通算で3年以上である
- 65才以下
※注意点として、雇用保険に加入された事の無い方(自営業、アルバイトなど)や、加入したことがあっても定められた期間に満たない場合は給付制度を利用できません。
上記の条件を満たしている方は、補助金を申請して安く大型免許を取得可能です。
大型免許補助金の申請から受け取り手順
教育訓練給付金制度(ハローワーク補助金)は以下の手順で受け取れます。
- 受給資格があるかハローワークで確認する
- 予約サイトで合宿免許を予約する
- 教習所に書類を提出する
- 大型免許を取得する
- ハローワークに書類を提出する
あなたが住んでいる地域のハローワーク(公共職業安定所)で「教育訓練給付金支給要件照会票」に記入して申請します。
受給資格のある方は「教育訓練給付金支給要件回答書」が発行されます。
※電話ではハローワークへ問い合わせできません。
合宿免許予約サイトで希望の教習所を予約します。
予約する際は、事前に給付金を利用することを必ず伝えましょう。
あとはそのまま申込手続きを進めればOKです。
ハローワークから発行された「教育訓練給付金支給要件回答書」などの必要書類を入校時に提出します。
卒業時に教習所から以下の3つの書類が渡されるので、大事に保管しておきます。
- 教育訓練給付金支給申請書
- 教育訓練修了証明書
- 教習料金領収書
卒業後1カ月以内にハローワークで「教育訓練給付金支給申請書」に記入の上、以下の書類を提出します。
- 教育訓練給付金支給申請書
- 教育訓練修了証明書
- 教習料金領収書
- 雇用保険被保険者証
- 本人確認書類(免許証など)
以上の手順が完了すると、約1ヵ月後に給付金が支払われます。
申請や補助金を受け得る条件は1日でも過ぎていると一切受け付けてもらえないので注意してください。
安く大型免許を取りたいけど自分が条件に合うかわからない方は、今すぐハローワークに確認しにいきましょう。
そして合宿免許は1ヵ月以上前から予約すると、早割りで1万円以上安くなるキャンペーンも利用できます。
安くて人気の教習所はすぐに予約が埋まってしまうため、早目に予約しておくことをおすすめします。
大型免許の合宿が安いおすすめの教習所は以下の記事でくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。
【99%が知らない】大型免許を無料で取得する裏技
運送業界は慢性的な人手不足に悩まされているため、少しでもドライバーを増やす目的から大型免許の取得費用を会社が全額負担してくれる場合があります。
会社は人材開発支援助成金という補助金を利用して、従業員に免許を安く取らせることが可能です。
人材開発支援助成金とは、若手の育成を目的とする取り組みであり、経費の45%を助成してもらえます。
例えば、中小企業が従業員に大型免許を取得させる際、教習所に支払う教習料金の45%が支給される仕組みです。
さらに賃金に対する助成金もあり、1人1時間あたり760円が支給され、一定の条件を満たすと1人1時間当たり960円が支給されます。
ただし、半分以上の費用を会社が負担するので以下のような条件付きのことがほとんどです。
- 入社してから3年以内にやめた場合は全額返金
- 既存社員の場合、取得から半年以内にやめた場合は全額返金
- 40歳以下などの年齢制限
会社の利益に貢献できる人材を育成するために経費を使って免許を取ってもらったので、このような条件は当然でしょう。
とはいえ、普通に働き続けるなら何も問題ありませんし、何より35万円払う必要がないのはとてもメリットです。
現在働いている運送会社に大型車がある方は、キャリアアップしたいと言って免許を取らせてもらうのもありです。
令和になってから免許代を全額負担してくれる会社も増えてきているので、どうしても無料で取得したい方は探してみてはどうでしょうか?
以下の記事では、運送業に特化したおすすめの転職サイトを解説しているのでぜひ参考にしてください。
>>転職成功者が選ぶ!トラックドライバーのおすすめ求人・転職サイト5選
大型免許の費用や取得に関するよくある質問
大型免許の費用や取得に関する以下の4つの質問にお答えします。
- 大型免許の一発試験にかかる費用は?
- 大型免許を取るのにかかる費用は平均していくらですか?
- 大型免許を一発で取れる確率は?
- 大型免許は簡単に取得できますか?
大型免許の一発試験にかかる費用は?
大型免許の一発試験にかかる費用は、一回につき合計で30650円かかります。(※試験場によって変動する)
- 試験手数料:4100円
- 免許証交付手数料:2050円
- 試験車使用料:2500円
- 取得時講習:22000円
- 合計:30650円
再試験を受ける度に上記の金額がかかります。
大型免許を取るのにかかる費用は平均していくらですか?
大型免許の費用は通学か合宿、一発試験によって異なります。
普通免許(MT)の方が取得しようと思った場合は以下が平均です。
- 通学免許:30~35万円
- 合宿免許:25~30万円
- 一発試験:約30000円
大型免許を一発で取れる確率は?
大型免許を一発試験で合格できる確率は30%~50%です。
乗車時の後方確認を怠っただけで不合格になるなど一発試験は合格基準が厳しく、難易度が高いです。
そして不合格になるたびに指定の受験費用がかかるため、一発試験はおすすめしません。
警察庁が発表した運転免許統計(令和4年版)によると、全国で教習所に通った場合の合格率は95%を超えているため、通学か合宿で取得したほうが無難です。
大型免許は簡単に取得できますか?
大型免許はしっかり教習所に通えばかんたんに取得できます。(普通免許保持なら学科免除)
教習所は卒業までのカリキュラムが組まれており、学科や運転テクニックなどの技能も丁寧に教えてもらえます。
普段から運転しており、MT免許を持っている経歴のある方なら大型の車体にもすぐ慣れるでしょう。
逆に一部のペーパードライバーや、運転が苦手な方からすれば取得に関して難しく感じるかもしれません。
まとめ:大型免許は必ず補助金や合宿を利用して取得しよう
結論、大型免許を安く取りたいなら一発試験ではなく、補助金+合宿免許を活用して受講しましょう。
様々な種類の中でも、取得費用や期間の面で一番コスパが良いからです。
これからトラックやバスの運転手になりたい30代の方や、中型免許しかもっていないけど、会社には大型車があるような方は会社に無料で取らせてもらう方法もあります。
本記事で解説した方法をぜひ参考に大型免許を取得して頂き、トラックドライバーデビューを目指してください。