運送会社の面接で必ず聞かれる質問は何がある?
聞いておくべき逆質問や面接時の服装・志望動機の例文も知っておきたい。
本記事ではあなたのこんな疑問にお答えします。
- 面接で見られている3つの重要ポイント
- 面接で必ず聞かれる7つの質問と回答例
- 必ず聞いておくべき5つの逆質問
- 面接時の最適な服装
- 志望動機の例文10選(未経験・経験者別)
運送会社の面接では必ず聞かれる質問があり、ダメな回答をしてしまうとそれだけで不採用になってしまいます。
他にもだらしない服装で面接にいったり、適当すぎる志望動機も採用されません。
そのため、運送会社で採用されたいならしっかりと面接対策をしておくことが非常に重要です。
本記事では運送業の面接対策を網羅的に解説し、志望者が疑問に思うよくある質問もすべてお答えしているのでぜひ参考にしてください。
当ブログ「toradorablog」の筆者は、異業種から完全土日休みの運送会社に転職成功しています。現在ドライバー兼、面接担当として働いている経験をもとに解説します。
【知らないと落ちる】運送会社の面接で見られている3つの重要ポイント
運送会社の面接では以下の3つが見られており、採用するかどうかを決定する非常に重要なポイントです。
- 長期間まじめに働いてくれそうか
- 安全意識の高い運転ができるか
- 社会人としてマナーや時間が守れるか
必ず聞かれる質問を見る前に、なぜ上記の質問をするかを知っておくことで質問に対する最適な答えがわかるようになります。
結果、面接に合格しやすくなるので必ず理解しておきましょう。
ポイント①長期間まじめに働いてくれそうか
運送会社は優秀そうだけどすぐ辞めそうな人よりも、そこそこのスキルで定年まで辞めない人のほうが欲しいと思っています。
なぜなら新入社員を入れるためには転職サイトへの掲載費用などで数十万円かかっており、すぐに退職されてしまうと費用が無駄になってしまうからです。
さらに入社してからも新人研修など、ドライバーを1人前にするのに少なくとも1ヵ月は教育の手間がかかります。
そのため費用や時間が無駄にならないように、長期間まじめに働いてくれる人かどうかを面接で事前に見極めているのです。
長期間働いてくれそうだと感じる回答をして、面接官を安心させてあげるだけで好印象を持たれます。
ポイント②安全意識の高い運転ができるか
交通状況に応じた安全運転ができるかどうかは、トラック運転手にとって1番重要な要素になります。
理由は大型トラック自体が1000万円以上する高級車であり、運ぶ荷物も数千万円を超える物も珍しくないからです。
そして近年はあおり運転が社会問題となっており、マナーが悪い運転をするとすぐにSNSに上げられる怖さもあります。
あおり運転などで会社の悪い評判が広まってしまうと会社のイメージが悪くなり、荷主から荷物を任せてもらえなくなるかもしれません。
大事な仕事を失わないためにも、安全運転ができるドライバーかどうかが重要視されているのです。
ポイント③社会人としてマナーや時間が守れるか
社会人としての常識的な振舞いや、面接の時間をしっかり守れるかを見ています。
令和の時代はトラックドライバーにも丁寧なお客様対応が求められる事が増えてきており、ちょっとした気遣いやビジネスマナーが必要です。
例えば、面接に車で訪問した際、「あそこに車を止めさせて頂いたんですが大丈夫でしょうか?」のような一言があるかどうかだけでも気遣いのできる人だと思ってもらえます。
そして運送業は時間に厳しい仕事です。
指定された時間に遅れるのがダメなことはもちろん、早すぎる時間に到着することもクレームの原因になります。
そのため、面接の時間通りにこれるかどうかはわかりやすい評価基準の1つとなっています。
以上3つのポイントで印象が悪いと採用される確率がガクッと下がるので注意してください。
他にも面接に落ちる人の特徴や、運送会社に受かりやすくなる極意を以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。
>>運送会社の面接で落ちる人必見!採用確率が3倍上がる極意とは?
運送会社の面接で必ず聞かれる7つの質問と最適な回答例
運送会社の面接で必ず聞かれる質問は以下の7つです。
- 志望動機(なぜ当社を選んだのか)
- 前職を辞めた理由(転職理由)
- 過去5年以内の事故歴・違反歴
- 保持免許・資格の種類や期間
- トラックの運転経験の有無
- 飲酒の有無と頻度
- 入社後はどんな仕事をしたいか
質問①志望動機(なぜ当社を選んだのか)
なぜ運送業、トラック運転手、数ある運送会社の中から当社を選んだのか?と聞かれます。
面接官は志望動機で求職者の仕事に対する取り組み方や、何を重視しているのかを判断しています。
志望動機は以下の3構成で考えると面接官に好印象を与えることが可能です。
- 自分の転職の軸
- 志望企業の魅力
- マッチング
こちらの構成で志望動機を考えると以下のようになります。
私は前職で2t車でコンビニ配送をしており、日々お客様からありがとうと言われることに喜びを感じていました。
しかし、もともと運転好きでもあったため、トラックドライバーとして働くうちに、もっと大きなトラックで大きな荷物を運んでみたいと思うようになってきました。
そう思い大型免許を取得したのですが、子供もまだ小さいため毎日家に帰る必要があります。
その条件で探していたところ、新車の大型車が何台も導入されおり、毎日帰れる地場仕事も多数請け負っている御社が私の求める条件とピッタリだと感じました。
2t車ではありますが、ずっと無事故無違反で安全運転してきた経験をもとに御社でも大型ドライバーとして活躍したいと思っております。
他にも運送業の志望動機の例文や、事故PRの書き方のコツは後ほどくわしくご紹介します。
質問②前職を辞めた理由(転職理由)
なぜ前職を辞めて転職したいのかを聞かれます。
前職を辞めた理由は給料が安い、人間関係が疲れた等のネガティブな事が多いと思いますが、できるだけポジティブな内容に変えましょう。
給料が安くなったなどの理由だと、同じことが起きた場合にすぐに辞めてしまうのではないかと思われてしまうからです。
多少話を盛ってもかまわないので、面接官がそれなら仕方ないなと納得できる転職理由に言い換えてみましょう。
たとえば給料が理由なら以下のようになります。
前職は手取りが15万円です。
独身の間は問題なかったのですが、交際している女性と結婚を考えているためこのままだと養うのが難しいと感じております。
しかし、前職は2t車でのルート配送しかないため、給与の大幅アップは見込めませんでした。
そのため、家族を十分養うことができる大型トラックドライバーにチャレンジしたいと思いました。
質問③過去5年以内の事故歴・違反歴
今までに事故や違反をした事があるか?どんな内容の事故や違反かを聞かれます。
完全に相手が悪いような事故であったり、シートベルトや一旦停止無視などの比較的軽めの違反が1回だけなら問題ありません。
絶対OUTなのが人身事故と飲酒運転や、信号無視など軽い違反でも複数回繰り返している場合です。
免許証から問い合わせれば事故や違反歴の記録がわかります。
必ず嘘はバレるので正直に言いましょう。
質問④保持免許・資格の種類や期間
どんな免許を持っていて、いつ取得したのかを聞かれます。
履歴書と同様に大事資料になるため、面接の際に免許証のコピーを取らせてくれと言われるはずです。
実際に免許証を見せるだけなので、特に対策しなくてOKです。
質問⑤トラックの運転経験の有無
いままでトラックを運転したことがあるのか?運転経験のあるトラックの種類や大きさを聞かれます。
もし同様の車種や仕事内容の経験者なら、即戦力として研修期間が短くなるなど優遇されることがあります。
トラックの運転経験がなくても、営業車や軽バンを仕事でよく運転している場合はそういったことも伝えておきましょう。
質問⑥飲酒の有無と頻度
お酒を飲むか?飲むとしたらどれくらいの頻度や量を飲むのか?と聞かれます。
乗務に影響の無い範囲での飲酒なのかを知るための質問です。
ドライバーは乗務前の点呼でアルコールチェックが必須の為、トラックで飲酒運転させることはないでしょう。
しかし、職場でアルコールチェックに引っかかるといきなり運転手が運転できない状態になるため非常に困ります。
そういった背景もあるので、どれだけ飲む人でも酒が強いアピールはしないほうがいいですね。
質問⑦入社後はどんな仕事をしたいか
ルート配送、地場、中距離、長距離などどんな仕事をやりたいのか?キャリアアップしてチームリーダーや配車係、管理職など目指せるが上の役職をやるつもりはあるか?と聞かれます。
入社後の職種や、担当業務を決定するための質問ですので本当の希望を言って問題ありません。
ただし、あまり管理職などの上の役職は目指したくないといった、意欲がないとも取れる発言は控えたほうが無難です。
【体験談】筆者が実際に運送会社の面接でされた質問
以上の必ずされる7つの質問以外にも、筆者がドライバーとして面接に行った際、運送会社の面接でされた実際の質問を紹介します。
- 夜勤はできますか?
- 休日出勤はできますか?
- 当社の業務内容を見てどう感じましたか?
- 当社のSNS(インスタ等)は見ましたか?
- 見習い期間は給料が少し安いですが大丈夫ですか?
最近ではインスタやYouTubeなどのSNSで発信している運送会社も増えています。
SNSは部長や専務、人事担当者が発信していることが多いため、必ず目を通しておきましょう。
「最近投稿されてらっしゃった、新型のトラックがすごくかっこいいですね」のように、投稿を見たうえで内容を軽くほめておけば面接官が上機嫌になるはずです。
実際嬉しそうにされていましたし、雑談で話が弾んだ経験があります。
ちなみに「長所や短所、あなたを色にたとえると?」のような新卒が聞かれるトリッキーな質問はされませんでした。
【必須】運送会社の面接でドライバーとして確認するべき5つの逆質問
運送会社の面接で必ずしておくべき逆質問は以下の5つです。
- 勤務時間(拘束時間)
- 給料(年収や賞与)
- 仕事内容(運ぶ荷物や運転距離)
- 事故を起こした際の対応
- 2024年問題への対応
ぶっちゃけると、求人に書かれている労働条件と実際の条件は異なる可能性が高いです。
入社後のギャップや思い違いを防ぐ為にも、必ず逆質問して確認しておくことが大切です。
逆質問①勤務時間(拘束時間)
求人で書かれている勤務時間と実際の勤務時間は異なる事が多いため、必ず始業時間から業務終了時間までの実際の拘束時間を確認しておきましょう。
ちなみに運送業の出勤時間はAM5時出勤など、朝早い事がほとんどです。
たまに勤務時間が8時~5時と書かれている求人がありますが、100%ウソなので注意しましょう。
例外としてヤマト運輸などの宅配業は朝7~8時出社です。
トラック運転手の拘束時間は1日10時間くらいなら普通であり、長いと16時間働くこともあります。
逆質問②給料(年収や賞与)
トラックドライバーが実際にいくらもらっているのかや、賞与が出るかも大事なことですので聞いておきましょう。
トラックドライバーは基本給が10万円前後の低めに設定されており、愛車手当や運行手当など様々な手当によって月給が加算されていきます。
そして賞与が給料の数カ月分でることは少ないのが特徴です。
たとえば「弊社は賞与が給料の3ヵ月分出ます。」と言われても基本給の3ヵ月分なので、多くても30万円だと思ってください。
逆質問③仕事内容(運ぶ荷物や運転距離)
何の荷物をどこまで運ぶのかなど、実際の仕事内容も確認しましょう。
運ぶ荷物や距離によって給料の待遇や、仕事のキツさが大体わかります。
例えば車や精密機器など完成した高価な製品は、送料が高く稼ぎやすいです。
反対に材料や安い部品を運ぶ場合は、送料が安いので稼ぎにくいといった感じです。
距離手当と言って、走った距離に応じて給料が増える歩合制を導入している会社もあります。
逆質問④事故を起こした際の対応
あなたが万が一事故を起こした場合の損害を会社が全額払ってくれるのかどうかは絶対に確認しておきましょう。
もし事故を起こして損害が出た場合は、大手や優良な中小企業だと全額負担してくれます。
しかし、中にはドライバーが事故費用を全額負担するシステムのブラック企業もあるのです。
運送会社に借金を返し続けないといけないなんてことも考えられるため、事故を起こした際の対応は必ず聞いておくべき逆質問です。
逆質問⑤2024年問題への対応
2024年問題へどんな対応をしているかは運送業界全体の問題であり、ホワイト企業かブラック企業かどうかを見極められるかんたんな質問です。
質問した際、すぐに具体的にどんな対策をしているか答えてくれるならホワイト企業です。
逆に間が開いて「いや~まぁ、うちもそのあたりはちゃんとやってますよ」のようなごまかしている感じだと対応できていないブラック企業だと判断できます。
絶対にホワイトな運送会社で働きたい方はぜひ聞いてみるといいでしょう。
以上5つの逆質問をしておくと、企業とのミスマッチが起きづらいだけでなく担当者からしっかりした人だなと好印象を与えることもできます。
そして面接に受かる為には受け答えだけでなく、服装などの見た目も重要です。
【ジーパンはNG】運送会社の面接に最適な服装とは?
運送会社の面接に最適な服装はスーツ一択です。
トラック運転手だと実際の業務でスーツを着用することがないとはいえ、面接はビジネスマナーがあるかどうかを見る場でもあるからです。
さらに清潔感が出るようにひげを剃って髪も整えていきましょう。
注意点としてジーパンやジャージ、派手な私服を着ていくのは絶対にNGです。
運送業の面接には10人に1人くらいジーパンにポロシャツ、作業着で来る人がいるのですが、その時点で捨て面接になっています。
以下の記事では時期ごとの服装、マスクはどうするのか?といった疑問や、女性や事務職のケースの服装も合わせて解説しているのでぜひ参考にしてください。
採用される!トラック運転手の志望動機の例文10選(未経験者・経験者別)
トラック運転手として採用されるためには、面接での受け答えだけでなく志望動機などを含めた履歴書がしっかり書かれているかも非常に重要です。
履歴書に志望動機を文字にして書いておくことで、面接でも志望動機がスラスラと言葉が出てくるといったメリットもあります。
以下の記事では、面接官に好印象を与える志望動機の例文を10個ご紹介しているのでぜひ参考にしてください。
>>【一発採用】トラック運転手の志望動機例文10選(未経験・経験者版)
運送会社の面接の質問に関するよくある質問
運送会社の面接の質問に関する以下、3つのよくある質問にお答えします。
- 運送会社の面接で事故や違反歴の嘘をつくとバレますか?
- 運送会社の面接に必要なものはなんですか?
- 男性と女性では面接で聞かれる内容が変わりますか?
運送会社の面接で事故や違反歴の嘘をつくとバレますか?
はい、事故違反歴で嘘をつくとすぐにバレます。
会社は免許証から過去の違反歴を問い合わせることができるからです。
入社してからバレた場合は、経歴詐称としてクビになる可能性が高いので嘘はやめておきましょう。
運送会社の面接に必要なものはなんですか?
運送会社の面接には以下のものを持って行きましょう。
- 運転免許証
- 履歴書
- 職務経歴書
- 筆記用具
- メモ
(書類はクリアファイルに入れておく)
そのほかに必要なものがあれば面接日の打合せなどで、当日までに担当者から必要なものが伝えられるはずです。
男性と女性では面接で聞かれる内容が変わりますか?
基本的には同じですが、女性の場合は追加で聞かれることが多くなります。
例えば、重いものもあるが大丈夫か?
保育園から電話連絡があってもすぐに帰れないけど大丈夫か?
などの質問が予想されます。
まとめ:運送会社の面接対策をして合格確率をグンとアップさせよう
- どんな人材が求められているか把握する
- しっかりした志望動機や履歴書を書く
- 面接ではスーツを着て時間を守る
- 自己PR(自己紹介)
- 準備しておいた必ず聞かれる7つの質問への回答をする
- 逆質問でミスマッチを防ぐ
運送会社の面接で聞かれる事や、求められている人材像はどの企業もほとんど同じです。
そのため、対策をしっかりしたうえで、自信をもって受け答えすれば採用される確率がグンと上がります。
本記事で解説した内容を参考にして頂き、しっかり対策をしてから面接に向かいましょう。
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