なぜトラック運転手の給料は安いのか?今後上がる理由も解説

なぜトラック運転手の給料は安いのか?今後上がる理由も解説

トラック運転手の給料はなぜ安いの?
2024年以降ドライバーの年収は上がるの?下がるの?

本記事ではあなたのこんな疑問にお答えします。

本記事の内容
  • トラック運転手の給料が安い3つの理由
  • トラック運転手は年収いくらまで稼げる?
  • トラック運転手の給料が2030年までに上がる理由

事実として2024年現在、トラック運転手の平均賃金は全産業の平均賃金と比べると低いです。

しかし、現状でも年収600万円稼ぐドライバーも実在し、運転手の需要が高まる2024年以降はもっと給料がアップする可能性を秘めています。

そのため、今後はトラック未経験でも日本人の平均年収以上を稼いで好きな車に乗ったり、おいしい物を好きなだけ食べることも十分可能です。

本記事ではトラック運転手の給料が安い理由だけでなく、今後給料が上がる可能性が高い理由も合わせて解説するのでぜひ参考にしてください。

きむら

当ブログ「toradorablog」の筆者は異業種からトラック運転手に転職し、現役ドライバーとして7年働いています。それらの経験をもとに解説します。

目次

トラック運転手の給料が安い3つの理由

トラック運転手の給料が安い3つの理由

現在のトラック運転手の給料が安い理由は以下の3つです。

  • 価格競争によって運賃が安くなった
  • 運転免許さえあれば誰でもできる
  • ドライバー職は基本給が低く設定されている

理由①価格競争によって運賃が安くなった

1980年〜90年頃までトラック運転手は年収1000万円稼ぐ人がごろごろいるほど稼げる職業の代名詞でした。

しかし、1990年代に行われた運送業の規制緩和により運送会社が乱立し、新規参入者と既存会社とで顧客の奪い合いが起こります。

以前の運賃のままだと顧客がより安い運賃の新規参入企業に乗り換えてしまうため、既存の運送会社も運賃を下げざるをえません。

そして運送会社は荷主からの支払われる運賃が主な収益源であるため、運賃の低下はドライバーの給料にダイレクトに影響します。

結果、トラック運転手の給料は現在の低い年収まで徐々に下がっていきました。

きむら

もともと荷物の輸送というのは価値が高かったにも関わらず、運送会社同士で価値を下げてしまった運送業界の末路です。

理由②運転免許さえあれば誰でもできる

トラック運転手は大型やけん引などの運転免許さえあれば誰でもできる仕事です。

実際、続けられるかどうかは別として学歴が全くなくても必要な資格さえあれば運送会社に入社できます。

大きな車両を運転するのは大変なのにトラックドライバーは運転しているだけの楽な仕事だと思われている方も多いでしょう。

そして基本的に誰でもできる仕事は代わりの人がいくらでもいるため、給料が安い傾向があります。

そのため、運転免許さえあればできるトラック運転手は労働時間に対して給料が低くなっています。

理由③運送業は基本給が低く設定されている

トラック運転手の基本給は10~15万円に設定されている事が多いです。

総支給30万円だとしても、残業代や歩合給などさまざまな手当がついて1ヵ月分の給料になります。

そのため、ドライバーは基本給から計算して支払われる賞与(ボーナス)が低いです。

たとえば求人に賞与が3ヵ月分出ると書いてあったとしても、基本給の3ヵ月分になるため基本給が10万円だと30万円しかもらえないのです。

また、基本給が低いとケガなどの理由で休職することになっても支払われるのは基本給の分しか振り込まれないといったデメリットもあります。

以上がトラック運転手の給料が安い3つの理由です。

給料が安いとは言われていますが、月に50万円なら稼いでいるドライバーはいます。

以下の記事ではトラック運転手の年収ランキングを解説しているのでぜひ参考にしてください。

>>【実体験】トラック運転手の年収ランキングTOP5

【給料明細を公開】トラック運転手が年収1000万円稼ぐことは不可能

【給料明細を公開】トラック運転手が年収1000万円稼ぐことは不可能

バブルの頃は1000万円稼ぐドライバーも多かったのですが、2024年にトラック運転手が年収1000万円稼ぐのはほぼ不可能です。

しかし、年収600万円から800万円なら令和になった今でも稼げます。

トラック運転手が600万円以上稼げる理由や、実際の給料明細を以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。

>>【給料明細を公開】なぜトラック運転手は年収1000万円稼げないのか?

トラック運転手(運送業)の給料は下がる?今後も上がらないのか?

トラック運転手(運送業)の給料は下がる?今後も上がらないのか?

結論、トラック運転手の給料は今後2030年までに上がる可能性が高いです。

なぜ給料が上がるのかを、世界の事例や日本が直面している問題をもとに順を追って解説します。

欧米諸国ではトラック運転手の給料が爆増している

2022年4月7日アメリカの小売業大手である「ウォルマート」は自社のトラック運転手に対し、初年度から最高11万ドル(約1400万円)の給料を支払うと発表しました。

きむら

さらに勤務年数が長いほど給料が上がっていくようです。

なぜアメリカではトラック運転手の年収が爆上がりしたかと言うと、いくつか理由があります。

まず前提としてアメリカでは国内の物品輸送の70%をトラックが担っており、商売には欠かせない存在です。

しかし、アメリカでもトラック運転手不足に陥っており、コロナ過でトラック運転手はさらに6%も減少・・

このまま放っておけばアメリカの物流が滞ってしまうことは明白です。

そこで大企業であるウォルマートがトラック運転手を確保するために、率先して高い給料を支払うことにしました。

結果、人が集まりアメリカはトラック運転手を増加させることに成功しています。

そして日本は海外の成功事例を真似たり、ツイッターやインスタなどのSNSなども海外で流行ってから取り入れることが多いため、トラック運転手の事例も例外ではないでしょう。

トラック運転手の価値に比例して年収は上がる

今後トラック運転手の価値はどんどん上がり、比例して年収も上がる可能性が大きいです。

なぜなら物を運んで欲しいという需要に対して、ドライバーという供給が全く追いつかなくなるからです。

厚生労働省が発表した令和 3 年 賃金構造基本統計調査によると、現在大型トラック運転手の平均年齢は49.9歳です。

きむら

実際に私が勤める運送会社でも40〜50代が6割を超えています。

現在働いている50代が定年で大量退職してしまえば、物流は崩壊しかねません。

そうならないために政府は再配達のポイント制などの政策を発表していますが、ドライバーからするとぶっちゃけどうでもいい制度です。

ポイントよりも高速代やガソリン代を減額や減税、運賃の値上げをすればその分の利益がトラック運転手に給料として還元されます。

そうして再びトラック運転手が高給取りになれば、まちがいなく勝手に人は集まるんです。

日本の政治家がそういった事に気づき、方向性が定まれば年収は徐々に上がっていくでしょう。

きむら

以上のことから今後トラック運転手やバス運転手の年収は徐々にアップすると予想できます。

【割に合わない】トラック運転手はやめとけと言われる7つの理由とは?

【割に合わない】トラック運転手はやめとけと言われる7つの理由とは?

トラック運転手は割に合わないからやめとけ!
と聞いたことがある人も多いかと思います。

ではいったい何が理由で不人気なのでしょうか?

以下の記事では現役のドライバーがやめとけと言われる本当の理由や、現場目線の不満を解説しているのでぜひ参考にしてください。

>>トラック運転手はやめとけ!現役ドライバーが不人気な7つの理由を暴露

トラック運転手の安い給料に関するよくある質問

トラック運転手の給料に関する以下のよくある質問にお答えします。

  • トラック運転手が減少している理由はなんですか?
  • 大型トラックの手取り平均はいくらですか?
  • トラック運転手が楽すぎるって本当ですか?

トラック運転手が減少している理由はなんですか?

以下のような理由でトラック運転手は減少しています。

  • 長時間労働に対して給料が安い
  • 運送業のイメージが悪い
  • 若者の車離れ
  • 中型以上の免許代が高い
  • 少子高齢化
  • 長距離運転がきつい
  • 過酷な労働環境

大型トラック運転手の手取り平均はいくらですか?

全日本トラック協会が発表した「2022年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」によると、大型トラック運転手の平均月収は342,500円です。

いくら控除されるのかは会社にもよりますが、手取りにすると約28万円ほどになります。

トラック運転手が楽すぎるって本当ですか?

トラック運転手はいろんな面で楽すぎます。

ただし、人によってはつらいと思うこともあるため、以下の記事ではトラック運転手が楽すぎる理由や楽なドライバー職を探す方法を解説しているのでぜひ参考にしてください。

>>トラック運転手は楽すぎる天職!3つの理由と楽な種類も解説

まとめ:トラック運転手は手取り40万円以上も狙える

ここまで解説したように、2023年トラック運転手の給料は安いと言われていますが、今後2030年には上がる可能性が高いです。

物流が無くなることは絶対にあり得ませんし、経済を回すためにもトラックドライバーという職業は欠かせません。

自動運転技術によってトラック運転手はいらなくなると言われていますが、事故の責任、不測の事態への臨機応変な対応など人間がいないと困ることは山ほどあります。

そういった背景を踏まえてもドライバー職の給与は上がると予想できます。

ここまで本記事を読んでいるならあなたはドライバー職に興味があるはずです。

きむら

2024年以降、価値が高まるであろうトラック運転手の仕事にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

以下の記事では、トラック運転手が手取り40万円稼げる理由や、高給な仕事を探す方法を解説しているのでぜひ参考にしてください。

>>【本当は教えたくない】トラック運転手が手取り40万円稼ぐ方法とは?

目次